GIMPの使い方

変換ツールの共通オプション

変換ツールには共通してあるツールオプションがいくつかあります。

 

変換ツール一覧

変換ツールというのは、画像(レイヤー)自体に効果を反映させる機能を持つツールのことです。

この八つの変換モードのなかでも、いくつかは同じツールオプションを使用しますので、共通オプションをまとめて紹介します。

 

変換ツールの共通オプション

この四つのツールには、共通する項目が多いので一度に紹介します。

変換対象 レイヤー、選択範囲、パスを選択できます
変換方向 正変換・逆変換の選択ができます
補間アルゴリズム 変換の品質を変更します
クリッピング 変換後の画像の大きさで切り抜きます
プレビュー 4つのプレビューから選べます
不透明度 不透明度をスライダーで調整します
グリッドの係数 グリッドの総数の調整をおこないます

 

 

 

 

変換対象

レイヤー、選択範囲、パスを選択できます。

レイヤー 指定しているレイヤーに対して作用します。初期状態はこの状態です。
選択範囲 選択範囲の輪郭にのみ作用します。
パスを選択 パスのみに作用します。

 

変換方向

変換方向は、正変換・逆変換の入れ替えを行います。

正変換 各ツールの機能を順当におこないます
逆変換 正変換の真逆の効果です

逆変換を使う時は歪みを直す時や、水平、垂直などの傾き補正に使用されます。

 

補間アルゴリズム

変換の品質を変えるためのものです。下記の四種類から選ぶことができます。

補間しない

各画素の色には元画像で最も近くにある画素の色が使われます。 この方法はしばしばエイリアス化 (境界が「ギザギザ」になること) して画像が粗悪になりますが、 処理時間は最短です。 この方法を「最近傍補間」とも言います。

線形

各画素の色は元画像において最近傍の 4 つの画素の色を平均したものです。 ほとんどの画像でこの方法は満足のいく仕上がりになりますから、 処理速度と品質の両面に折り合いをつける良い方法です。 この方法を「双線形補間」とも言います。

キュービック

各画素の色は元画像において最近傍の 8 つの画素の色を平均したものです。 大抵の画像で最高の仕上がりが得られますが、 当然もっと処理に時間がかかります。 この方法を「双三次補間」とも言います。

Sinc(Lanczos3)

高品質な補間処理を行なうにはこの方式を選んでください。 これは Sinc 関数に似た 3 次ランツォシュ窓関数を低域通過フィルタとして用いています。

※こちらの表記はGIMPヘルプサイトから引用してきました。⇒変換ツール

相変わらず難しい書かれ方をしていすが、用はツールを使った〝後〟の画像変化の品質を定めるものです。どうにも難しい書き方になるなぁ…

補間しない線形キュービックSinc(Lanczos3)の順で高品質になっていると思って下さい。

 

クリッピング

変換後の画像を切りそろえるためのものです。

変換後の画像は大きくなりがちなので、調整するためにこの項目があります。

切り抜く方法は以下の四つがあります。

自動調整 自動で処理後のレイヤーの大きさを合わせます
変換前のレイヤーサイズ 変換前のレイヤーのサイズを元にし、処理後はみ出した箇所は削除されます。
結果で切り抜き 変換後にできる透明部分が残らないように画像が切り取られます
縦横比で切り抜き 結果で切り抜きとほぼ同じですが、縦横比が残ります

 

自動調整

左の画像がベース画像です。回転ツールで回転させるとキャンバスサイズが自動で大きくなります。処理後のレイヤーは透明化処理されます。

 

変換前のレイヤーサイズ

処理後も変化前のレイヤーサイズで調整されます。画像によっては端の方が切れる可能性もあります(右の画像)

 

結果で切り抜き

上の画像のように赤い点線のサイズで切り抜かれます。

「縦横比で切り抜き」は縦横比が維持されるだけで「結果で切り抜き」と同じ効果です。

 

 

プレビュー

プレビュー(下見画像)の構成を4種類から選べます。

アウトライン 画像の外枠のみを表示します。
グリッド 網目上の格子線(グリッド)が表示されます。
画像 元の画像が変化します。
画像とグリッド 画像とグリッドの二つを合わせ持つパターンです。

 

アウトライン グリッド 画像 画像とグリッド

 

画像上に描かれるプレビューの不透明度をスライドで調節します。

グリッドの線数・グリッドの線の感覚

プレビューを「グリッド」、もしくは「画像とグリッド」にした場合に、「グリッドの線数、グリッド線の感覚」を設定することができます。

グリッドの線数…グリッドの総数を変えることができます。

線数:1 線数:15 線数:30

グリッド線の感覚…グリッドの感覚をピクセル数で変更します。

感覚:1 感覚:15 感覚:30

 

グリッドの線数とグリッド線の感覚は逆のような感覚です(上の画像比較)